IPM(総合的有害生物管理)は、農業分野をはじめ、薬剤だけに頼らず生物被害を防除する考えで行われている手法で、博物館、美術館、図書館、資料館、文書館等においてもこの手法によって虫菌害を防除することが広まりつつあります。 ①例年12月頃開催する「文化財IPMコーディネータ資格取得のための講習会と試験」を受講し、試験を受験します。 ②試験に合格することで、資格の登録申請を行います。 ③登録完了後、「文化財IPMコーディネータ認定証」(賞状)・「文化財IPMコーディネータ証」(カード式)を発行します。有効期間は5年間です。 ①資格を保有するためには、5年ごとの資格更新申請手続きが必要です。 ②資格を更新するには、更新有効期限2年間に開催する次のいずれかの研修会等を受講することが必要です。 *この講習会の受講を資格更新要件として加えることは令和4年1月1日以降といたしますのでご承知おきください。 ③資格の有効期限前に、当研究所から更新登録申請に関するお知らせをお送りします。 ④登録完了後、「文化財IPMコーディネータ認定証」(賞状)・「文化財IPMコーディネータ証」(カード式)を発行します。
文化財IPMコーディネータとは
しかし、博物館、美術館、図書館等の文化財の収蔵を中心とする施設については、農業分野等の手法をそのまま導入することは難しいため、各館の環境に応じたIPMの手法が必要です。清掃・温湿度調整などの環境管理と薬剤などを用いた防除を組み合わせ、文化財に加害する害虫をなくし、目に見えるカビの被害を防止することを目指す方法で、当研究所ではそのような手法を「文化財IPM」と呼んでいます。
「文化財IPM」の具体的な手法は、対象となる文化財等の種類や収蔵・展示施設の状況などによってさまざまですが、これらを実行するには、一定の知識・技術をもった者が、適切に作業内容や行程を企画し、進行を管理する必要があります。
「文化財IPMコーディネータ」資格取得から資格更新の流れ
資格取得
規程改正により、令和3年度(2021年)から試験に合格することで資格の登録申請ができます。
試験の合格後、翌年6月頃開催する「文化財虫菌害・保存対策研修会」の受講は必要ありません。
受講料28,000円(当研究所維持会員は、25,000円)
受験料5,000円
「文化財IPMの概論と組織に関する問題」
「有害生物(虫・カビ)に関する問題」
「生物被害防除の基礎に関する問題」
「空調と施設管理に関する問題」
毎年9割程度(各科目が平均的に理解できていることが必要です)
資格登録申請書 1部
住民票(写) 1部
証明写真 1枚
資格更新
ただし、規程改正により、研修会等の受講が必要なのは資格登録後2回目の更新時までとされました。
資格既保有者については、この規定は当初の資格登録時を起算点として適用されます。
このことにより、登録から3回目以降の更新については研修等の受講は必要とせず更新手続のみで資格を継続することができることとなります。
受講料28,000円(当研究所維持会員25,000円)
受講料28,000円(当研究所維持会員25,000円)
資格を更新するためには、次の書類を提出してください。
資格登録更新申請書 1部
住民票(写) 1部
証明写真 1枚