IPM(総合的有害生物管理)は、農業分野をはじめ、薬剤だけに頼らず生物被害を防除する考えで行われている手法で、博物館、美術館、図書館、資料館、文書館等においてもこの手法によって虫菌害を防除することが広まりつつあります。 ①例年12月頃開催する「文化財IPMコーディネータ資格取得のための講習会と試験」を 2日間受講し、3日目の認定試験を受験します。試験に合格し、翌年の6月頃開催する「文化財虫菌害・保存対策研修会」を受講することで資格の申請ができます。試験に合格する前に研修会を受講しても、要件となりませんのでご注意ください。 ②登録申請は、資格登録申請書、住民票(写し)、証明写真1枚を提出し、登録手数料の納入により資格の取得・登録ができます。 ③登録が完了したら、「文化財IPMコーディネータ認定証」(賞状)・「文化財IPMコーディネータ証」(カード式)が発行されます。有効期間は5年間です。 ①資格を更新するには、更新期限前2年間のうち1回「文化財虫菌害・保存対策研修会」(6月頃開催)を受講することが必要です。 ②資格更新申請は、資格更新申請書、住民票(写し)、証明写真1枚を提出し、更新手数料の納入により資格の登録更新ができます。 ③資格を持ち続ける場合、5年ごとの登録更新申請手続きが必要です。 ④「文化財IPMコーディネータ認定証」(賞状)・「文化財IPMコーディネータ証」(カード式)が発行されます。有効期間は5年間です。
文化財IPMコーディネータとは
しかし、博物館、美術館、図書館等の文化財の収蔵を中心とする施設については、農業分野等の手法をそのまま導入することは難しいため、各館の環境に応じたIPMの手法が必要です。清掃・温湿度調整などの環境管理と薬剤などを用いた防除を組み合わせ、文化財に加害する害虫をなくし、目に見えるカビの被害を防止することを目指す方法で、当研究所ではそのような手法を「文化財IPM」と呼んでいます。
「文化財IPM」の具体的な手法は、対象となる文化財等の種類や収蔵・展示施設の状況などによってさまざまですが、これらを実行するには、一定の知識・技術をもった者が、適切に作業内容や行程を企画し、進行を管理する必要があります。
「文化財IPMコーディネータ」資格取得から資格更新の流れ
資格取得
(当研究所維持会員18,000円)
資格更新
(当研究所維持会員25,000円)
文化財IPMコーディネータ規程