さあ、「今年度からIPMを導入します。」と言われ、何から始めればいいのかと思っていたところ、「トラップを設置してください」と調査用の粘着トラップをたくさん渡されました。自宅の中ならなんとなく虫が出そうなところは想像がつくけれど、この広い博物館や図書館・資料館の中でいったいどこにどのくらい設置すればいいのでしょう。
トラップを設置するにはいくつか目的があります。
①発生してしまった虫を捕獲して、数を減らすために設置する。
(ただし、トラップだけで虫を全て捕獲することはできない)
②どんな虫が発生しているか捕獲して、種類の同定(種類の判定)するために設置する。
③保存環境内に発生していないか、侵入してきてはいないかを調べるために設置する。
どれも難しそうですが、そんなことはありません。
まず、今の環境内で虫を見かけたことがあるかないか。どこで多く見かけたか、飛んでいたか、歩いていたかなど、記憶や記録をたどり、トラップの設置箇所を考えます。
自宅の中でトラップを設置するように、その応用で設置してみましょう。